「遺言なんて、別にいらないでしょ。」
「遺言すると、縁起が悪い。」
という人がたまにいらっしゃいます。
ただ、遺言を作らないことでいろいろ不便なことは起こってきます。
一番、よくあるのは、相続人間で仲が悪い場合、いつまでたっても相続が終わらない点です。
遺言がないと遺産分割「協議」をしないと、いつまでも遺産が相続人間で共有されたままで続いてしまいます。
仲が悪いと話も「協議」もしたくないので、そのまま時間が経ってしまいます。
30年、半世紀なんてあっという間です。
そのうち、相続人が亡くなったりもしますので、相続人が増えていきます。
そうなると、いざ、子孫が土地を処分したいというときに、
「え・・・百人ぐらい相続人が・・・これ処分無理やん・・・」
「固定資産税、どないしょ・・・」
ということにもなりかねません。
そうなると、遺産分割もスムーズにできなくなります。
そういったことを避けるためにも遺言を作っておき
「これはこういう形で分けるように。」と書いておけば、
遺言にしたがって、遺産の分配も進みますので
協議もせずに済むわけです。
「でも、うちは家族間で仲がいいから大丈夫。」という方。
親がいなくなった後に揉めることはよくあります。
財産が少ないところほど、よく揉めます。
(司法統計にも遺産分割関係の事件は少額の方の方が多いです)
過信せずに遺言を書いておいてください。